平穏な日常や趣味、育児のこと。
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『菜の花の沖』
5巻はこれまでの物語を一時中断して、ロシアの事情について詳しく書かれています。そしてこれが、非常に面白い! ピョートル大帝や女帝エカテリーナ、シベリアの開拓や領土問題、南部への膨張などの理由が、当時のロシアの政治・経済、西方への憧れ、隣接する余りに広大な未開の地という地理的事情を踏まえて、なるほど、と納得できる文章が続いて読んでて楽しい。 特に面白かったのが女帝エカテリーナ。生粋のドイツ人(しかも二流貴族の娘)で、ロシア人どころかスラブ民族の血の一滴も混じっていないなんて知らなかった…。ロシア人になろうとして、ロシア人以上にロシアの評判を気に掛け、ドイツかぶれの無能で不能な夫を追放。啓蒙思想に理解を示しながら農奴の奴隷制を強め、政治手腕に優れた果敢な女性かと思えば、漂流した日本人と謁見し、その境遇を憐れむ優しさも併せ持つ。相反する要素を交互に書き、彼女に関する記述はもう、面白くて仕方がないと思うと同時に、彼女が好きになってしまいました。権力を『彼女なりの善意で』使ったという表現は上手いなぁ! 本日、集めている漫画『へうげもの』最新刊を購入。こちらも面白くなってきました。 PR |
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